※1 赤レンガ造りの丸の内側駅舎
全長330メートルに及ぶ巨大建築は、6年半の歳月をかけ大正3年(1914)に開業。建設当時3階建だった駅舎は、威風堂々たる外観ばかりでなく、美しい内観の装飾が高く評価され「さながら宮殿のごとし」と称されるほどだった。しかし昭和20年の東京大空襲により被災、華麗な丸屋根ドームは炎上。物資が不足する中での復旧のためドームは角屋根に、3階部は撤去され現在の2階建てに。
※2 設計者・辰野金吾(1854〜1919)
佐賀県唐津市生まれ。横浜赤レンガ倉庫設計者・妻木頼黄と並び称される明治時代の建築家。明治12年工学大学校を首席で卒業後、ロンドンへ留学。建築過程および美術過程で学ぶかたわら建築会社や有名建築家のオフィスで研修生として実務を学ぶ。
中央停車場(後の東京駅)の設計を依頼されたのは明治36年。その他、日本銀行も辰野の設計。日銀の各支店をはじめ全国規模で建築設計を展開した。
※3 隣接する東京ステーションホテル
東京駅開業の翌年(1915)、駅舎の一部を使ってオープン。駅舎と同じく3階建てだった。駅舎と共に2003年重要文化財に指定される。
左: 丸の内改札口外、ステーションギャラリーに隣接する入口。
中:皇居を望むクラシックな一室。
右:Bar「Ork」に残る建設当初の赤レンガ。
※4 多くの文豪に愛されたステーションホテル
江戸川乱歩、川端康成、松本清張ら数々の文化人から愛された。現在も宿泊可能な317号室では、川端康成がカンヅメとなり、小説「女であること」を執筆したとされている。原節子主演で映画化されたこの小説により、当時、女性の宿泊客数が増加した。
東京ステーションホテル
東京都千代田区丸の内1-9-1
TEL:03-3231-2511(宿泊)03-3231-3511(宴会)
http://www.tshl.co.jp
・ フランス料理「ばら」11:00-22:00(LO.21:00)
・ Bar「Ork」17:00-23:00