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2003.11.26
散歩 de 探訪 -街・たてもの 歩いて見える新発見- 「ベイブリッジ」

vol.9 美しく輝く横浜のシンボル「ベイブリッジ」

ベイブリッジ「スカイウォーク」⇒JR・東急・市営地下鉄 桜木町駅 市営バス109系統
またはJR鶴見駅 市営バス17系統「スカイウォーク」下車
営業時間:4月〜9月/9:30〜20:00、10月〜3月/10:00〜18:00
(最終入館は閉館30分前まで)火曜休館(祝日の場合は翌日) 年末に特別休館あり
利用料金:大人600円 中学生以下300円   駐車場あり
http://www.skywalk.or.jp/

助手: 今週は、デートにお勧め!ベイブリッジ真下のスカイウォークという場所からお届けします。
博士: えー右に見えますは海、左に見えますは…
助手: 有能な助手!
博士: 自分でゆーか!?
そんなコトより、今回のポイントは「ベイブリッジ」の構造を“体感”することなんじゃ。(※1)
助手: 体感ブリッジ?
博士: …ん?なんか違うが、まぁそーゆーことか。
助手: あれ?ここ揺れてません?
博士: その通り!橋は、わざと揺れるように造られておる。上下6車線、総鋼重約54,300トンもの橋じゃ、強風・地震など高い耐風性能が必要。で、ベイブリッジは、主塔から橋桁に2面×11本、扇状にケーブルを張った斜張橋という構造になっておるのじゃ。主桁だけでは支えきれない荷重(かじゅう)をケーブルで吊ってやることで橋自体を補強し、かつ吊って“揺れる”ことで、風圧や地震にも耐えられる構造になってるというワケ。(※2)
助手: ♪揺れるぅー重いぃー♪(ZARD調)
博士: ベイブリッジ支えぇ♪てな訳で、次は海中の「地盤下の力持ち」構造の話をしよう。海中建設ってタイヘンなんじゃ、特にこのベイブリッジ下の海中は厚い軟弱地盤が堆積しており、そこに直径10mの柱9本で成る主塔を立て、基礎の部分は海底から56mも深く杭が打たれている。地震時の地盤の動きや波の影響なども計算され、造られておる。
助手: はかせ、あの席から、橋の構造が見えるかも!(手をとって)行きましょー。
博士: きみぃ、照れるじゃないか。
助手: ???
博士: カップルシートに誘うなんて。ハハハ、や、夜景がキレイだね、弟子くぅん♪
助手: は、はかせ!勘違いはやめ…。
博士: いやぁー。た、楽しい夜になりそうだねぇ、ハハハ。ベイブリッジに乾杯!
助手: NOぉぉおおおおお!!(※3)

博士の別スイッチが入ったところで、今回はおしまい。助手の運命はいかに(笑)? 次回もお楽しみに!

今週の建材

斜めのガラス斜めのガラス
約360ビューの大パノラマを実現できたのも、このガラスのおかげ。ほどよく強度があり、雨や結露対策にすぐれたガラスだからこそ、横浜の美しい景色が眺められるのだ。ちなみに、ガラスが斜めになっているのは、光の屈折を考慮してのことだろー。ガラスが斜めなので、景色は歪まないってワケです。


無駄demo知識

○264燈の投光器でライトアップ。日没後点灯し、ベイブリッジの白色を照らし、24時までの毎50分から正時まで、毎20分から30分までの各々10分間のみ、主塔の先端部約40メートルを青色に照らしている。
○橋長860mとは人が手を繋ぐと約570人分!
○ベイブリッジと言えば、横浜だが、実は青森にもあるそうだ。



補足de知識

※1 横浜のシンボル!ベイブリッジ

横浜ベイブリッジとは、横浜市鶴見区大黒ふ頭〜同市中区本牧ふ頭を結ぶ上下二層構造の道路橋。総工費約800億円、橋長860m、塔高172mという斜張橋では日本3位のもので、現在は一般国道357号を建設中。

※2 橋のいろいろ
斜張橋の代表は、横浜ベイブリッジ。 木造橋の長さ日本一は蓬莱橋(静岡県島田市)で、 木造の歩道橋として日本一でもある(実は世界一でもある)。また、石の橋の長さ日本一は耶馬渓橋(大分県本耶馬渓町)で、吊り橋日本一(世界一)は、明石海峡大橋!

※3 ロマンちっく!?スカイウォーク

左:海風をあびながら空中散歩できる歩道橋。途中、望遠鏡もある。
中央:夜景をじっくり楽しみたくなるベンチあり。カップル憩いの場としてお勧めかも。
右:ラウンジ内には軽食スペースやお土産コーナーもある。

※4 貸し切りスカイラウンジ情報!
UFO型したスカイラウンジを、30名以上で貸し切れちゃいます。しかも、なんと冬季(10月〜3月)なら20時までOK!つまり夜景見ながらパーティも可能。
お問い合わせ:045-506-0500まで。


今週の「ツウ」快ふしぎ発見!

今週の「ツウ」快ふしぎ発見!
写真は、「スカイウォーク」内にある展望広場スカイラウンジの窓上アップ。ココは、横浜港のほとんどが一望できるほか、横浜市街地や東京湾まで大パノラマが楽しめる空間になっている。写真にある針金っぽい仕掛けは、この排煙窓を災害時、一斉に開けるられるように付けられたワイヤーと思われる。


散歩de探訪録

≫vol.01 横浜・赤レンガ倉庫
≫vol.02 お台場・ビーナスフォート
≫vol.03 鎌倉・円覚寺
≫vol.04 多摩・コカ・コーラ多摩工場
≫vol.05 国会議事堂
≫vol.06 会津・大内宿
≫vol.07 黒部ダム
≫vol.08 草津温泉郷
≫vol.09 ベイブリッジ
≫vol.10 小江戸・川越
≫vol.11 浜離宮恩賜庭園
≫vol.12 東京大学
≫vol.13 東京駅
≫vol.14 銀座
≫vol.15 等々力
≫vol.16 江の島
≫vol.17 横浜中華街
≫vol.18 2週連続企画〜江戸東京たてもの園:その1
≫vol.19 2週連続企画〜江戸東京たてもの園:その2
≫vol.20 幕張ベイタウン
≫vol.21 横浜ベイサイドマリーナ
≫vol.22 浅草・仲見世通り
≫vol.23 東京都庁
≫vol.24 東京湾アクアライン・海ほたる
≫vol.25 横浜港大さん橋国際旅客ターミナル
≫vol.26 総集編 長い散歩のあとに・はかせインタビュー



ライタープロフィール

◎アドバイザー:《羅針盤》
HP ⇒http://www.geocities.jp/dm97032/works/top.htm
建築家の異色ユニット。
自らの事務所を持ち、建築家として建物のプランニング・設計する側ら、オリジナル家具・インテリア小物や雑貨などのデザイン制作を担当するなど幅広く活動中。「明日の生活を建築・インテリアで改革」と豪語(笑)する、自然愛好家たち。
◎文:たばたひろえ